【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜
身体同士が溶け合ってしまいそうな程にくっつき合った私とルイ。
少しの隙間も許したくない気持ちになって、私もルイの細い腰へと腕を回した。
「心臓が無くても、肺がなくても良いじゃないですか。君は君でしょう?ちゃんと、温いじゃないですか」
「……そう、だね。ボクはボクだ。今ここにいるボクは、ヒトだとかロボットだとか関係無いボクなんだ」
何かの目的の為、止められたプロジェクトをたった一人でやり遂げた父の研究成果のルイ。何の為に生み出されたかは未だに語られないけれど、そんなものもうどうでも良いくらい、私はルイを大切にしている。
言葉に表すには私達は色んな物が欠けていて、きっとルイと私は同じ気持ちなのに、それを表せなくてきつく、きつく互いの身体を溶かし合うばかり。
「ボクはちゃんとこの気持ちを理解したい。その為にだって、大切にしている物を守る力が欲しいよ。キミだけじゃなく、ナルやリカコ、アカリを守る力が」
ルイの決意は固く、強く、望みは大きく、ルイという生命体の儚い側面を払拭する程にキラキラと輝いていた。
しばらくそうしていた私達だけど、昼下がりの道端だという事にようやく気付き、気恥ずかしさが湧いた頃、どちらからとも言えないタイミングで身体を離す。
「大丈夫。キミはボクが守る。全てを取り戻そうよ。そして、一緒に守ろう」
脆く幼い約束を呟いたルイの声がやけに懐かしく響いた。この懐かしいぽかぽかした温もりは何処から湧く物なのだろう。
少しの隙間も許したくない気持ちになって、私もルイの細い腰へと腕を回した。
「心臓が無くても、肺がなくても良いじゃないですか。君は君でしょう?ちゃんと、温いじゃないですか」
「……そう、だね。ボクはボクだ。今ここにいるボクは、ヒトだとかロボットだとか関係無いボクなんだ」
何かの目的の為、止められたプロジェクトをたった一人でやり遂げた父の研究成果のルイ。何の為に生み出されたかは未だに語られないけれど、そんなものもうどうでも良いくらい、私はルイを大切にしている。
言葉に表すには私達は色んな物が欠けていて、きっとルイと私は同じ気持ちなのに、それを表せなくてきつく、きつく互いの身体を溶かし合うばかり。
「ボクはちゃんとこの気持ちを理解したい。その為にだって、大切にしている物を守る力が欲しいよ。キミだけじゃなく、ナルやリカコ、アカリを守る力が」
ルイの決意は固く、強く、望みは大きく、ルイという生命体の儚い側面を払拭する程にキラキラと輝いていた。
しばらくそうしていた私達だけど、昼下がりの道端だという事にようやく気付き、気恥ずかしさが湧いた頃、どちらからとも言えないタイミングで身体を離す。
「大丈夫。キミはボクが守る。全てを取り戻そうよ。そして、一緒に守ろう」
脆く幼い約束を呟いたルイの声がやけに懐かしく響いた。この懐かしいぽかぽかした温もりは何処から湧く物なのだろう。