【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜
「そう、『神様……』でしたね。ふふふ!あの後クラス全員にからかわれて真っ赤になった成は忘れられません」
「ああー、恥ずかしい!……でも、お前が笑ってるからそれで良いや」
成の声はどこまでも彩に溢れ、濁りなんて一つも無く、世界が、こんなにもカラフルに見えるなんて知らなかった私に新しい何かを話す度に見せてくれる。
「人はこれを恋と呼ぶかもしれない。否定するつもりは無いけれど、でもなぁ、なんて言うか、例えば笑里がずっと前から一番傍においておきたい存在が決まっていたとしても、きっと笑ったり、怒ったり、色んな表情を見せてくれていれば幸せなんだよなぁ」
何て気恥しいくらいに素直で、どこまでも澄んだ事を言うのだろう。
成の詩的なその言葉には、おそらく『今の私』を想っての意味が含まれているのだろう。
「君は……ルイが『何なのか』気づいているのですね」
「うん。その言い方だと、笑里ももう、ルイが『何なのか』気づいているんだね」
ルイが目の前に現れてから、造り出されてからずっと何の為に、どうしてとばかり考えていたけれど、まだ憶測だけれど、そう考えるのが自然で。
だから、成は含むような言い方を以前からしていたのだろう。きっと、思う事は同じ。
「ああー、恥ずかしい!……でも、お前が笑ってるからそれで良いや」
成の声はどこまでも彩に溢れ、濁りなんて一つも無く、世界が、こんなにもカラフルに見えるなんて知らなかった私に新しい何かを話す度に見せてくれる。
「人はこれを恋と呼ぶかもしれない。否定するつもりは無いけれど、でもなぁ、なんて言うか、例えば笑里がずっと前から一番傍においておきたい存在が決まっていたとしても、きっと笑ったり、怒ったり、色んな表情を見せてくれていれば幸せなんだよなぁ」
何て気恥しいくらいに素直で、どこまでも澄んだ事を言うのだろう。
成の詩的なその言葉には、おそらく『今の私』を想っての意味が含まれているのだろう。
「君は……ルイが『何なのか』気づいているのですね」
「うん。その言い方だと、笑里ももう、ルイが『何なのか』気づいているんだね」
ルイが目の前に現れてから、造り出されてからずっと何の為に、どうしてとばかり考えていたけれど、まだ憶測だけれど、そう考えるのが自然で。
だから、成は含むような言い方を以前からしていたのだろう。きっと、思う事は同じ。