【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜
「同じ身体、同じ記憶でも、もうそれは私達が時間を過ごしたルイじゃないと、私達が気付いていると言いたいのですか?」
「ああ。同じ身体、同じ記憶でも、この子に確かに宿っていた魂や心までもは誰も造れはしない。これからを生きるのは、新しい生命体だろう」
もう、ルイという一個体の生命体は死んでしまったのだ。蘇りではなく、複製という形でしか彼を感じる事は出来ない。
「無責任な、そして酷なお願いをしよう。ルイをどんな形でも感じたいというなら、僕らは何度でもその方法を取って彼に近い新たな機械を生み出す事は出来る。そうするかしないかは、彼と共に生きた君達に委ねるよ」
言葉の通り、無責任且つ、酷な願いだと思う。それでも、大人達は分かっていても決断を私達に委ねた。
どちらに運んでも大人達が勝手に選んだ決断だったら、きっと私達は納得しない。だから、考えて、考えて、考え尽くすしか道は無い。
「すぐにとは言わない。どちらの決断も止めはしない。だから、君達でどうするのか考えるんだ」
まだ十七年しか生きていない私達に、その重たい決断が伸し掛る。そのあまりの重さに、身体が潰れてしまいそう。
私の罪への贖罪が、成や、里佳子や、燭にも影響を及ぼし、心を蝕む。
「ああ。同じ身体、同じ記憶でも、この子に確かに宿っていた魂や心までもは誰も造れはしない。これからを生きるのは、新しい生命体だろう」
もう、ルイという一個体の生命体は死んでしまったのだ。蘇りではなく、複製という形でしか彼を感じる事は出来ない。
「無責任な、そして酷なお願いをしよう。ルイをどんな形でも感じたいというなら、僕らは何度でもその方法を取って彼に近い新たな機械を生み出す事は出来る。そうするかしないかは、彼と共に生きた君達に委ねるよ」
言葉の通り、無責任且つ、酷な願いだと思う。それでも、大人達は分かっていても決断を私達に委ねた。
どちらに運んでも大人達が勝手に選んだ決断だったら、きっと私達は納得しない。だから、考えて、考えて、考え尽くすしか道は無い。
「すぐにとは言わない。どちらの決断も止めはしない。だから、君達でどうするのか考えるんだ」
まだ十七年しか生きていない私達に、その重たい決断が伸し掛る。そのあまりの重さに、身体が潰れてしまいそう。
私の罪への贖罪が、成や、里佳子や、燭にも影響を及ぼし、心を蝕む。