【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜
「これで、良いかな。よいしょ」
流れ出した映像の中の生命体が、やたら人間らしいリアクションをしながら目の前に現れた。
「な……これ、ルイ?」
プロジェクターから光の粒子で映し出されたのは、今目の前で眠っているルイそのもの。
隣にいた成の拍子抜けしたような声に私は周りを見渡すと、皆が食い入るようにその光の映像を見ている。
私も目線を戻しそちらを見る。確かに、これは私達の知っているルイだ。本能的にそう思う。
「……この映像を見ているって事は、ボクの命は尽きて、キミ達はその後をボクの望むようにしてくれたという事だね。良かった。キミ達が間違った選択をしなくて」
こんなもの、いつ用意していたのだろう。ルイはこうなる事を前から覚悟し、そして、残していたのだ。私達と小さな幸福を過ごしながら。
「まずはキミ達にお礼から。ありがとう。ボクの生きた時間に、沢山の幸福を与えてくれて。ボクの傍にいたのがキミ達だった事が、ボクに心をくれたのがキミ達だった事がとても、とても嬉しい事だよ」
嗚呼、ルイが笑っている。彼の顔が、声が、そして心が。
流れ出した映像の中の生命体が、やたら人間らしいリアクションをしながら目の前に現れた。
「な……これ、ルイ?」
プロジェクターから光の粒子で映し出されたのは、今目の前で眠っているルイそのもの。
隣にいた成の拍子抜けしたような声に私は周りを見渡すと、皆が食い入るようにその光の映像を見ている。
私も目線を戻しそちらを見る。確かに、これは私達の知っているルイだ。本能的にそう思う。
「……この映像を見ているって事は、ボクの命は尽きて、キミ達はその後をボクの望むようにしてくれたという事だね。良かった。キミ達が間違った選択をしなくて」
こんなもの、いつ用意していたのだろう。ルイはこうなる事を前から覚悟し、そして、残していたのだ。私達と小さな幸福を過ごしながら。
「まずはキミ達にお礼から。ありがとう。ボクの生きた時間に、沢山の幸福を与えてくれて。ボクの傍にいたのがキミ達だった事が、ボクに心をくれたのがキミ達だった事がとても、とても嬉しい事だよ」
嗚呼、ルイが笑っている。彼の顔が、声が、そして心が。