【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜
光の映像の中にいるルイを、成が大きな瞳を吊り上げて、わなわなと唇を震わせて、睨んだ。
「怒るよ!何度も、死ぬまでずっと!俺達や笑里を置いて行ったお前を!ずっと俺を痛め付けた母親にも、俺を守ってはくれなかった、父親も、兄貴にだって!」
半分は大袈裟に、もう半分は本気で激怒の声を出す成は、前に進もうとしている。悲しみの中ふさぎそうな私達を拾う神様として。
「俺はしぶとく生きる!もう理不尽な絶望に負けないよ!負けない……!でも悪い、少しだけ悲しませて。俺、お前ともっと色々話したかった。お前と過ごしたかったよ……」
最後は成が神様じゃなくてただの少年だと物語るような悲しみを零し泣く姿を、ルイは切なげな微笑みで見つめているようだった。
ルイがもう見る事は出来ない成のこれからを、私は傍で支えたい。無力で何度後悔しても、出来る事全てを手伝う。ルイや皆が私にそうしてくれたように。
泣き崩れる三人の中、光の映像の中のルイと一人しっかり立っている私が見つめ合う。
なのに、見つめ合うのに、君のその綺麗な茶色い瞳には、もう私が映る事は無い。そう思うと急に悲しさが渦を巻く。
「怒るよ!何度も、死ぬまでずっと!俺達や笑里を置いて行ったお前を!ずっと俺を痛め付けた母親にも、俺を守ってはくれなかった、父親も、兄貴にだって!」
半分は大袈裟に、もう半分は本気で激怒の声を出す成は、前に進もうとしている。悲しみの中ふさぎそうな私達を拾う神様として。
「俺はしぶとく生きる!もう理不尽な絶望に負けないよ!負けない……!でも悪い、少しだけ悲しませて。俺、お前ともっと色々話したかった。お前と過ごしたかったよ……」
最後は成が神様じゃなくてただの少年だと物語るような悲しみを零し泣く姿を、ルイは切なげな微笑みで見つめているようだった。
ルイがもう見る事は出来ない成のこれからを、私は傍で支えたい。無力で何度後悔しても、出来る事全てを手伝う。ルイや皆が私にそうしてくれたように。
泣き崩れる三人の中、光の映像の中のルイと一人しっかり立っている私が見つめ合う。
なのに、見つめ合うのに、君のその綺麗な茶色い瞳には、もう私が映る事は無い。そう思うと急に悲しさが渦を巻く。