もう君がいない


それから、何事もなく始業式とホームルームが終わり、、


来てほしくなかった、放課後。



「ちょっとちょっと〜!どういうことなの蓮君!何で蓮君がいるの〜?」


すごい勢いでこっちに来た美雪。


数年ぶりに見る蓮に、興奮気味みたい。



「久しぶりだな、美雪ちゃんも。」


相変わらずの余裕を見せる蓮。



「久しぶりだな、じゃないよ全く!今まで何やってたのよ!」


「ごめんごめん。色々あってさ。」



色々って何よ、、。


何があったから、今まで帰って来なかったのよ。


何がどうなって、今さら帰ってきたの?



「あーもう!すっごく話聞きたいけど、私もう行かなきゃ。明日、じっくり話聞かせてよね!」


「ああ。」


そっか、美雪は彼氏と待ち合わせてるって言ってたっけ。



「じゃあね、また明日!茉菜も。」


「あ、うん。」


風のように去って行った美雪。


静かになる私達。


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