もう君がいない
「相変わらずだな、美雪ちゃん。」
そう言って、クスクス笑ってる蓮。
あ、、。
蓮が笑ってるの、久しぶりに見た。
それもそうだよね。
もう4年以上だもんね、蓮がアメリカに行ってから。
蓮は笑うと、右側にだけ、少しえくぼができる。
その顔は、少し男らしくなった気もするけど、でもやっぱり、あの頃のままだ。
「茉菜。」
その声にハッとし、振り返ると、光貴が立っていた。
「俺もう部活行くけど、気をつけて帰れよ。」
「あっ、うん。部活頑張ってね。」
「ん、さんきゅ。」
そう言えば、光貴は部活があるから、一緒に帰れないんだった。
えっ、、ちょっと待ってよ?
じゃあ、私は今から、一人で蓮を案内して回らなきゃいけないの?
蓮と、、二人っきり?
無理無理無理無理無理、、、!!