もう君がいない

「同じクラスのさ、亜衣ちゃんのことなんだけどね？その、、好きな子ってさ、亜衣ちゃんだったりする？」

「は？」

「いや、ほら、なんかさ、蓮が亜衣ちゃんと仲良さそうだったしさ？亜衣ちゃんのこと、どう思ってるのかな〜って。」


私がそう言うと、本当に嫌そうにため息をついた蓮。

ああ、怒ってる。

今の蓮の目は、完璧に怒ってる時の目だ。


「あのさ、まじで何なの？いきなり何言い出したかと思ったら次はそれ？」

「ご、ごめん。」

「茉菜は結局何が聞きたいわけ？何が知りたいわけ？」

「私は、その、、」


亜衣ちゃんに聞けって頼まれたなんて言えないし、何て答えたらいいのかわからなくて、、

でも、私が黙ってることで、余計に蓮は怒っちゃって、、


「もしそれで、俺の好きな奴が亜衣ちゃんだったら何？応援するよ、とか言いたいわけ？」

「蓮、、」

「それとも何？俺が好きな奴いないって言ったら、亜衣ちゃんとかいいんじゃない？って勧めようとでも思ってたわけ？」

「そんなんじゃ、、」