もう君がいない

夏風邪



次の日、私は蓮ともう一度ちゃんと話そう、そう心に決めて学校に行った。


でも、朝から先に来ているはずの蓮が、教室にはいなかった。

廊下とか、教室の周りを探してみたけど、蓮の姿はどこにもない。


私が諦めて教室に戻ると、光貴が不思議そうに声をかけてきた。


「茉菜?どうした?」

「ちょっと蓮に話したいことがあったんだけど、でも蓮まだ来てないみたいで。」

「そういえば見てないな。急ぎの用?」

「ううん、大丈夫。」

「そう?ならいいけど。」


光貴はすぐに里中君達の輪に戻った。



蓮、どうしちゃったんだろ、、

寝坊したのかな?


でも、ホームルームが始まっても、蓮が教室に来ることはなかった。


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