もう君がいない


言った瞬間、恥ずかしくなって蓮の手を離す。

「ごめん。やっぱ何でもない。」


どうしちゃったんだろう、、私、、

こんなこと言ったら、蓮だってびっくりするに決まってるし。

いきなり甘えるなんて、、

本当に恥ずかしい、、。


「わかった。」

「えっ?」

私が、恥ずかしくて蓮から顔をそらしたら、蓮は平気な顔でもう一度イスに座った。


「何びっくりしてんの?」

「えっ、いや、だって、、」

「もう少し寝ろよ。茉菜が寝るまでここにいるから。」

「蓮、、」


そんなの、、寝れるわけないじゃん。

蓮がすぐ側にいるのに、

蓮に見られてるのに、

、、眠れっこないよ。


「昔からこうだったよな。」

「え?」

「茉菜はすげー怖がりで、誰かがいないと安心して眠れなくて。誰か隣にいても、茉菜より先に寝たらダメだって言ってた。」

「それは、、」

「ったく、そのせいで毎回寝るのが遅くなったよ、俺は。だから朝が苦手になったんだ。」


ああ、、泣きそう、、。


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