もう君がいない

「最近どう？茉菜ちゃんとは。うまくいってるの〜？このこの〜！」

バカみたいに高いテンションで、俺をからかってくるお袋。


「何もねぇよ。普通。」

「何よ〜！まだ告白もしてないの〜？」


してぇよ。

出来ることなら、今すぐにでも言いたい。


茉菜が好きだと、

俺を選んでほしいと、


でも、そんなこと出来るわけねぇだろ。

茉菜を困らせるだけだし、俺だって今では光貴は仲の良い友達だ。

それに、茉菜はもう、俺を選んではくれない。


「茉菜、彼氏がいるんだ。」

「えっ？ちょっと、、どういうことよ。」

「そのまんまの意味。だからもう、茉菜のことは聞くなよ。」

お袋は呆気に取られた顔をしてた。


そうなるよな。

俺だって、まだよくわかってないんだ。

これが現実だなんて、信じたくないんだ。