もう君がいない


すぐ側にいても、心はすげー遠かった。

でもそれは、俺が自分から開いた距離。


いつも通りのフリをして、茉菜に近づくのが怖くて、俺は壁を作ったんだ。

茉菜との間に、これ以上は近づかないと、心の中で線を引いたように接した。


それ以上近づくと、俺が辛いから。

自分が傷つくのが怖かったんだ。


本当、情けねーだろ?



たぶん茉菜は、そんな俺の変化を感じとってた。

それで茉菜を悩ませてしまった。


茉菜が俺に接するのも、よそよそしかった。

それに気づいてはいたけど、俺はどうすることもできなくて、茉菜の辛さを見て見ぬふりした。


その結果がこれ、、。

最低だよな、俺。


茉菜、ごめんな。

こんなタチの悪い幼なじみで、

こんな幼なじみが帰ってきてしまって、

本当にごめん。


< 164 / 448 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop