もう君がいない


「えっ、、」


私は、声を出すことも出来なかった。

声どころか、上手く息さえ出来ていたかわからない。


私だけじゃない。


美雪も、口に手を当てて目を見開いたまま、、


会場中が、、息をのんで静まり返った、、



ハーフライン近くで、高く飛んできたボールを、ヘディングしようと飛んだ光貴。


その光貴に向かって、少し離れた横の方から飛んできた相手選手が、激しくぶつかってきて、、


二人は、もつれ合うようにコートの上に倒れた。



相手の選手は、すぐに立ち上がった、、


でも、、


光貴は、、


光貴が立ち上がることは、、


なかった、、


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