もう君がいない
「ちょっと君達!これより先は、チームの方達しか入れません!」
控え室のある通路まで来て、警備の人に止められた。
「通して下さい!いま怪我をした選手の、、!」
美雪が必死に警備員に話していたとき、、
「おい!救急車はまだか!」
「宮下!もう少しの辛抱だ!」
「大丈夫だからな!もうすぐだからな!」
コーチや控えの選手達が、大きな声で話しながら、公貴が乗った担架を囲んで来たのが見えた。
光貴、、?
光貴だよね、、?
いま、、救急車って言った、、?
うそ、、
そんなにひどいの、、?
ねぇ、、嘘だよね、、?
光貴、、!!!
その時、どこからか救急車のサイレンが聞こえてきて、、
「このまま外に運ぶぞ!」
そう言って、専用の出口があるのか、
光貴を乗せた担架は、私達の見えない方へと曲がって行った。