もう君がいない
「今年は同じクラスになれるといいね〜。」
「だな。」
「中学の時は、3年間ずっと同じクラスだったから、違うクラスだと変な感じ。」
中学の頃、私と光貴は、3年間ずっと同じクラスだった。
中2の夏、夏休み前日、
「中1の時からずっと好きだった。俺と付き合ってほしい。」
って告白されて、付き合うことになった。
私達は、同じ高校に進学した。
光貴もいるし、私の一番の親友もいるし、ここの制服はかわいいって有名だし、家からも遠くない。
そのくらいの理由で決めた高校。
でも、1年の時は、親友の美雪とは同じクラスだったけど、光貴はまさかの隣のクラス。
初めて光貴と違うクラスになったんだ。
「光貴と美雪と、同じクラスになれますようにって、昨日お祈りしたから。」
「お祈り?さすが茉菜だな。」
「あ〜、それバカにしてるでしょ?」
隣でクスクス笑う光貴。
光貴って、笑うと眉と目尻が下がって、子犬みたいな顔になるんだよね。
それがかわいいんだ。