もう君がいない


美雪の家に着くと、美雪はお風呂に入りに行って、美雪の部屋で一人になった私は、ベランダに出た。

そして、蓮にメールを送ったんだ。



”約束やぶってごめんなさい。”


蓮はきっと、花火大会の約束のことだとしか思ってない、、

でもね?本当はそれだけじゃないんだ、、


「絶対帰ってくるから、待っててね。」

その言葉に込めた私の思いは、、


光貴に別れを告げて、蓮の元へ帰ってくる。

だから蓮、、私のこと待っててね。

帰ってきた私を、どうか受けとめて。



私は、その約束もやぶったの。


蓮の元へ戻る。

もう、そんなこと出来ない。


私は光貴の側にいなきゃ、、。


中学の時、蓮と離れて真っ暗闇の私の中に、光貴が光を照らしてくれた。

光貴が、私を暗闇から引っ張り出してくれた。

私の手を引いて、暖かい場所へと導いてくれた。


光貴が私を支えてくれたように、今度は私が光貴を支える番なの。


だからごめんね?

蓮、、私はやっぱり、あなたの元へは帰れない。


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