もう君がいない
「そういえば、宮下君のケガはどう?なかなか時間なくて、手術の後、茉菜と行ったっきり行けてないから。」
「今はリハビリ頑張ってるよ。光貴は、治りが良いって褒められてるみたい。」
「そっか!良かったね〜!」
「うん!光貴もすごい喜んでた。」
嬉しそうに話してた光貴が目に浮かぶ。
すると、私まで自然と笑顔になる。
「ねぇ、茉菜?」
「ん?」
名前を呼ばれて美雪を見ると、美雪は真面目な顔をしていた。
その顔を見て、私はすぐにわかった。
美雪が何を言おうとしてるか、、
「やっぱりさ、蓮君の、、」
「美雪、その話はもうやめよう?私の気持ちは変わらないから。」
「でも、、!」
「ごめんね?でもやっぱり、これが一番いいと思うの。」
美雪の言葉を遮り、私は前を向いて歩く。
それ以上、美雪は何も言ってこなかった。