もう君がいない


蓮の部屋のドアをノックすると、

「はい。」

と、中から蓮の声が聞こえて、私の心臓は、またうるささを増す。


静かにドアを開けると、、


「茉菜?」

ベッドに横になっていた蓮は、私を見て、慌てて体を起こした。


「あ、横になったままでいいのに。」

「いや、全然平気。」

「そうなの?」

「ん。もう、だいぶ楽だから。」

「そっか。なら良かった。」


そう言ってベッド脇に座ると、ちょっと緊張がほぐれた。

蓮の顔を見て安心した、っていう方があってるかも。


「1週間も休むから、心配したんだよ?」

「悪い、ちょっと風邪がしつこくて。」

「まだあんまり無理しないでね?里中君も美雪も心配してたよ。里中君なんて、蓮から返信がない〜って騒いでた。」

「ハハッ、あほだなあいつ。」


ドキッ、、


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