もう君がいない


もし俺が、病気じゃなかったら。

もし俺が、普通の人間だったら。

もし俺が、アメリカに行かなければ。


茉菜は、今も俺の隣にいてくれたか?

俺の隣で、笑ってくれたか?


そう考えだすとキリがない。


そんなこと、夢物語だってわかってる。

でも、考えずにはいられないんだ。


何度、自分のことを憎んだか、、

何度、自分の病気を恨んだか、、


そんなことしても、何も解決はしない。

茉菜は、俺を選んではくれない。

頭ではわかっていても、どうしようもないんだ。



俺にはもう、、


、、時間がない。



恋人として、茉菜の側にいれなくてもいい。

もう、そんなこと望まない。


だから、、頼むよ、、。


せめて、、せめて幼なじみとしてでも、

ただのクラスメイトとしてでも、

ただのお隣さんとしてでもいいから。


どうか、その時まで、、


茉菜の側に居させてください。

茉菜の近くで、茉菜の笑顔をみていたい。


それだけで、十分だ。


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