もう君がいない


「俺、最低なんだ。茉菜の優しさに、つけ込んだ。茉菜は優しいから、自分より相手を思いやるから、だから、、ケガとサッカーのことがあって、茉菜は俺から離れなくなる。そう思った。」

「公貴、、」


最低なんかじゃない。


最低なのは私なんだよ?


私が公貴を裏切ったから、、

公貴を傷つけて、自分だけ幸せになろうとしたから、、


だから神様が罰を与えたの。


私のせいで、公貴を巻き込んだの、、



「思った通り、茉菜は俺の側にいてくれた。ずっと、隣で俺を支えてくれた。嬉しかった。また、茉菜が俺を見てくれたって、俺を選んでくれたんだって。」


そうだよ、、?


私は、公貴の隣にいることを選んだの。

これからも、公貴と一緒にいるって未来を選んだの。


なのに、、

なのにどうして?


どうして終わりにしようなんて、、、



「でも、嬉しいのと同じくらい、、辛かった。」

「え、、?」

「確かに隣に茉菜がいるのに、茉菜はすぐそこにいるのに、、遠かった。茉菜の心までは、戻ってこなかった。それをわかってて、それでも茉菜を側に置いておくなんて、お互いのためにならないって、わかったんだ。」


私はまた、、


また、公貴を苦しめたの、、?


公貴を想っての行動が、

公貴をさらに深く傷つけた、、?


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