もう君がいない
「俺は、決めたんだ。茉菜のことが好きだよ?俺の気持ちは変わらないし、今この瞬間も、その気持ちは強くなるばっかりだ。」
「うっ、、うぅ、、」
ダメ、、
全然ダメだ、、
涙がどんどん溢れてきて、、
公貴に答えることも、
公貴の顔を真っ直ぐに見ることもできない。
「だから、だからこそ、、俺は、茉菜と別れる。茉菜に、幸せになってほしいから。茉菜に、笑っててほしいから。いま、それができるのは、俺じゃない。」
どうして、、?
どうしてなの、、?
人の心は、どうしてこんなに変わってしまうの?
公貴が好きだった。
私にとっても、公貴が全てだった。
なのに、いまは、、
いま、私の心にいるのは、、
どうして公貴じゃないの、、、
自分でも、自分の心が操れない。
「茉菜、もう何も、気にしないでほしい。俺のことも心配いらない。俺は、絶対にまたサッカーやってみせる。前だけを見て歩いて行くから。だから茉菜も、もう、俺の方を振り返るな。」
「ひっく、、公貴、、」
「茉菜?絶対幸せになれ。俺のことを想ってくれるなら、絶対に、絶対に幸せになって。」
「ごめんなさい、、ごめんなさい、、」
「だから謝るなって。茉菜はすぐに謝る。こういう時は、ごめんじゃなくて、ありがとうだろ?」
「公貴、、」