もう君がいない


だって、、


そこに公貴の意思なんて、、


一つもなかったじゃない。



全部、自分が勝手に決めたことで、、

全部、私のエゴだった。


私は、そんな自分に溺れて、

いつしか周りが見えなくなっていたんだ。



「私、、本当に最低、、」

「茉菜、」

「最低だよ、私、、なんてこと、、」


自分が自分で恥ずかしい。

自分が、、こんなに汚い人間だったなんて、、


私は、私が大嫌いだ。



「茉菜、自分を責めちゃダメよ。茉菜、これはね?しょうがないことなの。」

「どこが、、」

「心変わりすることも、自分を守ろうとすることも、いたって普通のこと。異常なことなんて、悪いことなんて何もない。」

「美雪、、」



もうわからないよ、、、


もう、、何もわからない、、、


私は、どうすればいいの?


どうすれば、、、



「宮下くんの分も、茉菜が幸せになるの。茉菜が、自分に素直になるの。自分の気持ちを、大切にしてあげるの。」

「本当に、、それでいいの、?」


それが、公貴のためになるの、、?

公貴が望むことなの、、?


< 288 / 448 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop