もう君がいない
「いまの茉菜には、そうするしかないと思うよ?いつまでも地団駄踏んでたって、何も変わらない。」
「地団駄、、」
「そう。一歩を踏み出す勇気を持たなきゃ。」
「踏み出す、、勇気、、」
怖い、、
怖くてしょうがないよ、、
自分がこれから最低なことをすることも、
もしこれで、蓮に受け入れてもらえなかったらと考えることも、
自分に素直になるって、、
、、、すごく怖い。
「その勇気を出すこと、その不安や恐怖に立ち向かうこと、それが、、いまの茉菜に出来る、一番の罪滅ぼしだと思う。」
罪滅ぼし、、
私の罪、、
公貴を裏切ったこと、
公貴を傷つけたこと、
公貴だけじゃない。
蓮のことだって、たくさん傷つけた。
関係ないおばさん達まで避けて、傷つけた。
そのせいで、お母さん達にも心配かけた。
美雪にだって、こんな嫌な立ち回りさせて、
いつだって応援してくれた里中君のことだって裏切ることになって、
私は、、たくさんの人を傷つけたんだ。
そんな私に、いま出来る罪滅ぼし。
それが、一歩を踏み出すこと。