もう君がいない

「なんかテンション高くない？」

「あぁ、それか〜。修学旅行まで二週間切ったからだってさ。」

「え、二週間前であのテンション？当日どうなんの？」

「あははっ、私も同じこと言った。」



蓮が同じこと言うだけで、なんか嬉しい。

同じ考えだってだけで、キュンとする。



「美雪ちゃん、昔っから遠足とかになると、人一倍はしゃぐもんな。」

「そうそう！中学の修学旅行の時なんて、本当大変だったんだから！」


私がそう言って蓮を見ると、

さっきまで一緒に笑ってたのに、どこか寂しげな顔になる蓮。



「蓮？どうかした？」

「いや、なんでもない。」

「でも、」

「ちょっと、寂しいなって思ったんだ。」

「え、、」


私、何か蓮を傷つけるようなこと言ったかな？



「茉菜のせいじゃないよ。」

「へっ？」


どうして蓮は、いつもこうして、私の心の中が読めちゃうんだろう。