もう君がいない


「なんか、ホッとした。」


そう言って、本当に凝り固まってた肩から、フッと力が抜けたような蓮。



良かった、、


蓮が、蓮の笑顔が、

本当に心から出たものだと感じた。


そんな蓮を見て、

この間から蓮を心配してた私も、ホッと一安心。



「私もだよ。」

「ん?」

「私も、蓮が変わってなくてホッとしたもん。4年ぶりに見た蓮は、すごく大きくなってて、大人っぽくなってて、、」



グンと伸びていた身長。

がっちり男っぽくなった体格。

大きくなった手や足。


大人の顔をするようになった表情。

低くなった声。


4年という時の流れを、まざまざと見せつけられた気がして、

もう私の知っている蓮じゃない気がして、


、、、ちょっと怖かった。



「でも、中身は全然変わってなかった。私の知ってる、あの頃の蓮のままだった。」

「ちょっとは成長できたはずなんだけど、」

「ふふっ、中身はぜーんぜん!」

「全然じゃないだろ?ちょっとくらい、」

「ううん、ちっとも変わってない。でも、もちろん良い意味でだよ?」


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