もう君がいない
でも、アメリカで出来た友達は、病院で出会った人たちだから、
どこかに遊びに行くとか、そんなことは出来なかったな、、
そう言って、少し寂しそうな、懐かしそうな顔をする蓮。
ても、その中でも1番仲良くなった人とは、今でもたまに連絡を取り合っているらしい。
「ほら、こんな感じで、」
って言って、メールをいくつか見せてくれたんだけど、、
文面が全て英語で、、
英語が苦手な私には、ちょっと内容まではわからなかった、、
最後の半年ほどの間には、何度か家族でキャンプに行ったり、出かけたりしたらしく、
その時の、おばさんの天然っぷりなんかを、楽しそうに話してくれた。
英語が苦手なおばさんは、ご近所付き合いどころか、買い物一つ苦労していたみたい。
おじさんは、病院の近くに会社の支社があって、そこで仕事を続けていたそう。
でも、やっぱりおばさんもおじさんも慣れない環境で、大変そうだった。
そこまでしてでも、治療に専念する環境を整えてくれたことに、蓮は感謝してるって言った。
「な?大したことなかったろ?」
「ううん、そんなことないよ。」
蓮がどれだけ病気と闘ってきたか、
アメリカでどんな日々を送ってきたか、
蓮の口からちゃんと聞けて、知れて、、
私は、安心した。