もう君がいない
迷惑でしかないと思っていた。
困らせるだけだと、、
邪魔になるだけだと、、
俺のこの気持ちは、
もしかしたら、茉菜の今ある幸せを、壊してしまうかもしれない。
そう思って、隠してきた。
誰にも告げられなかった。
知られるわけにはいかなかった。
だから、誰も存在を知られず、ずっと影に隠れることしかできなかったこの気持ち。
これから一生、陽の目を見ることはないと思っていた。
自分でさえ、その存在を否定することしかできなかった。
そんな気持ちが、、
やっと、、
人に気づいてもらえた。
認めてもらえた。
その上、こんな風に言ってもらえて、、
それが、すごく嬉しかった。
「だから、蓮君が茉菜を好きでいてくれて、正直ホッとしたの。最低でしょ?私、」
「なんで?」
「だって、茉菜の幸せのためって理由をつけて、宮下君や蓮君を、利用してるようなもんだよ?」
そう言うと、悔しそうな顔をして、唇をかみしめた美雪ちゃん。
「そんなことない。絶対そんなことないよ、美雪ちゃん。」