もう君がいない
あの日、美雪ちゃんと話してから、
、、、俺はずっと考えていた。
出来ることなら伝えたい。
いますぐにでも、
この修学旅行ででも、
美雪ちゃんに知ってもらえたことで、今までよりももっと、
気持ちが出てこようとするんだ。
必死に抑えてきたはずなのに、すぐにでも溢れてしまいそうになる。
でも、それでもまだ、
溢れきれずにいるのには、、、
もう一つ、、
もう一つだけ、理由があるんだ。
俺の中で、最大で最強の壁。
それが壊せずにいる。
茉菜が公貴と別れたから、
美雪ちゃんが俺の気持ちを認めてくれたから、
俺と茉菜のことを応援してくれるから、
踏み出したいと思うけど、、、
でも、この一番大きな壁は、
周りがどうこうとかいう問題ではない。
俺の、俺自身の問題で、、
でも、俺にもどうすることも出来ない、
そんな、高い高い壁なんだ。