もう君がいない
先に沈黙を破ったのは、蓮だった。
「茉菜、聞いていい?」
「なに?」
私は、星空から蓮の方へと視線を移す。
でも蓮はまだ、星空を見上げたまま、、
「なんで公貴と別れた?」
そう、ストレートに投げかけてきた。
「えっ、、」
私は、予想だにしなかったその問いかけに驚いてしまう。
すると、星を見上げていた蓮が、しっかりと私の目を見た。
その、あまりにも真っ直ぐな視線に、
突き刺さるほど真っ直ぐな目に、
私は、慌てて目をそらす。
「どうして、そんなこと聞くの?」
「いきなりごめん。ずっと気になってたんだ。でもなかなか聞けなくて。」
気になってた?
蓮が?
そんな素振り、全然見せなかったのに。
まぁ、そりゃ気になってても聞きづらいことだろうけど。
でも、蓮のことがあってって、、
そんなの言えるわけない。