もう君がいない
「ごめん。言いたくないよな。」
いつまでも黙ったままの私に、蓮が謝る。
「2人の問題なのに、首突っ込んでごめん。」
違う、違うの、、。
言いたくないとか、
私と公貴の問題だからとか、
そんな理由で、話せないわけじゃない。
「美雪ちゃんに言われたんだ。」
「え?」
突然出た美雪の名前に、私は反応する。
「実は、茉菜達が別れた後さ、一度美雪ちゃんと2人で話したんだ。」
「美雪と?」
「ん。」
「何を話したの?」
美雪と蓮が2人で話してても、何もおかしくはないんだけど、
美雪も何も言ってなかったから、、
何の話をしていたのか、すごく気になった。
「茉菜の話。」
「私?」
「あぁ、別れてすぐの茉菜のこと、美雪ちゃんすげー心配してたから。」
「そっか、」
美雪、本当に心配してくれてたもんね。
いつも以上に私のそばにいてくれて、
たくさん笑わせようとしてくれたりして。
それで、蓮にも相談してたのかな?