もう君がいない
「蓮、、いま、、」
「ん?」
「いま、なんて、、」
信じられなかった。
これは夢なんじゃないかと。
自分の耳を疑った。
そんな私に、蓮は呆れたように笑って、
それから私の目を見てもう一度、
しっかりと伝えてくれた。
「俺も茉菜が好き。ずっと好きだった。物心ついた時からずっと、離れていた間も、今も。」
「本当に?」
「本当に。」
私は、溢れ出す涙を止めることができない。
というか、気づけば涙が溢れてて、、
どんどんどんどん溢れてきて、、
自分でも、わけがわからないほど。
「ほんと泣き虫。」
そう言いながらも、微笑んでくれる蓮。
私の頬に手を当て、流れる涙を拭いてくれる。
「だって、、だって、、」
「わかったから。泣くなって。」
いつだってそうだった。
涙もろい私がすぐ泣いて、蓮がその涙を拭ってくれる。
私が泣きやんで、笑顔になるまで、
ずっと側にいてくれる。