もう君がいない
「私、、蓮のことが好きです。」
真っ直ぐに俺の目を見て、
真っ直ぐに俺の心に届けてくれた。
信じられないほどに、心が喜んで飛び跳ねた。
一気に、頂点まで達した俺の心。
ガキの頃からずっと、、
アメリカに渡ってからもずっと、、
公貴のものになった茉菜に再会してからもずっと、、
ずっと、のどから手が出るほど欲しかった言葉だった。
気づけば、茉菜を抱きしめていた。
茉菜が、俺の腕の中にいた。
信じられないよな、、。
腕の中にすっぽりおさまっていても、
まだどこか実感が湧かなかった。
茉菜が俺の腕の中にいるということが、
茉菜が俺を選んでくれたということが、
茉菜が俺を見てくれたということが、
俺には、そう簡単に信じられないほどの、奇跡なんだ。