もう君がいない
「ごめんって。本当に、ごめん。」
さっきから、ずっと隣で謝っている蓮。
あれから、蓮が急いで支度を済ませたんだけど、、
あろうことか、今日の朝から入ろうと、昨日はお風呂に入らず寝てしまったらしく、
その上、今日は予定よりもずいぶん早く起きたからと、ソファーで二度寝。
そのため、あれから蓮はシャワー。
着替えて、歯磨きをして、髪を乾かして、、
結局、蓮の家を出たのが予定の1時間半遅れ。
乗るはずだった電車は、線路に異常が見つかったとかなんとかで運休中。
本当は、江の島に行こうと予定を立てていたんだけど、
これじゃあもう無理だね、ってなって、、
どこか行き先を変更しようとしたら、蓮が行きたいところがあると言い、
今はそこに向かう電車の中。
「茉菜、ごめん。ほんと、俺が悪かった。」
ずっと反省の弁を述べる蓮を、シカトする可愛くない私。
「茉菜~、茉菜ちゃ~ん、」
そろそろ、許してあげるか、、