もう君がいない
「蓮!!」
俺は、その場に倒れこむ。
息が、苦しい。
心臓が、破裂しそうなくらい不規則に跳ねる。
苦しくて、、
痛くて、、
服の上から、胸を掴む。
「蓮!蓮しっかりして!」
今にも泣きそうな顔をして、
必死に呼びかける茉菜の声。
そんな茉菜に答えたくても、
うまく息すらできない俺は、声が出ない。
「救急車!早く来てください!発作で倒れたんです!お願い早く!」
泣き叫ぶように、救急車を呼ぶ茉菜。
ああ、、
茉菜に、またこんな顔をさせてしまった。
また、こんな怖い思いをさせてしまった。
そんな悔しさが込みあげる。
「蓮!もうすぐだから!救急車来るから!頑張って!お願い!蓮!」
そんな、
悲鳴にも似た茉菜の声を聞きながら、、
俺は、意識を手放した、、。