もう君がいない


おばさんが、私の隣に腰を下ろす。


静まり返った病院の廊下。

どこかから漏れる明かりと、窓から差し込む月の明かりしかなく、薄暗い。


怖かった。

暖房は効いているはずなのに、凍えるように寒くて。


そんな、冷え切った私の手を、

ぎゅっと握ったおばさんは、


ゆっくりと、話し始めた、、。



おばさんの話を聞き終えた私は、



また頭が真っ白になって、、


おばさんの話が信じられなくて、、


涙と震えが止まらなくて、、



おばさんが強く抱きしめてくれて、


いつの間にか戻っていたおじさんが肩に手を添えてくれて、



そんな二人の前で、


私は、声を出して泣いた、、。



あの頃のように、、


小さかった頃、蓮が発作を起こして入院した時のように、、


泣くしかない、赤ちゃんのように、、




どれだけ泣いても、涙は溢れ続ける。


とめどなく流れる、大きな川のように。



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