もう君がいない


おばさんが話してくれた真実は、


あまりにも残酷で、、

あまりにも冷酷で、、


たった17歳の、

たった高校2年生の、


若く無力で、ちっぽけな私達には、

とても重く、押しつぶされてしまいそうになるほど、


抱えきれないものだった、、。





蓮は、

去年の冬、余命宣告をされた。


あと一年の命だと、、。




アメリカに渡った蓮は、すぐに入院し、闘病生活を始めた。


4年間のうちに、二回の手術を受けた。

ほとんどの時間を、病院で過ごした。


春も、夏も、秋も、冬も、、


来る日も来る日も、蓮は病気と闘った。



それでも、蓮の病気が治ることはなかった。


その道の第一人者といわれた先生をもってしても、治すことができなかった。



アメリカで迎えた4度目の冬。


蓮は、また大きな発作を起こした。

一命は取り留めたが、その後、あの恐ろしい事実を告げられたという。



事実を知ったとき、

蓮は、泣きもわめきもしなかった。


ただ、静かにうなづいて、先生の説明を受け続けた。


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