もう君がいない
「私達に、あとどれだけの時間があるかわからない。明日かもしれない、明後日かもしれない。」
私達が、一緒にいられる時間。
蓮が、生きていられる時間。
「でも、もしかしたら、もっともっと続くかも。リミットなんて、ずっと越えていけるかも。」
それは、私の願望でしかないかもしれない。
そんなに簡単な話じゃないことくらい、わかってる。
「その時がいつ訪れようと、私は最期の最後まで諦めない。その時まで、蓮と一緒に、前を向いて生きていたい。」
一人では、押しつぶされそうになる。
一人では、立ってさえいられないほど、重い現実。
でも、二人なら、、
二人一緒なら、、
「だから、蓮、お願い。お願いだから私と、、私と一緒に生きて?」
蓮の頬を、一筋の涙がつたう。
私を見た蓮の目が、涙でにじんでいる。
「俺も、、俺も茉菜と生きたい。」
蓮は、確かに、、
私の目を見て、力強く、そう言った。
「ありがとう、茉菜。」
「私の方こそ。ありがとう。」
これから先、どんなことが起ころうと、
どんな結末を迎えようと、
私は、蓮と一緒に、
残された時間を、大切に生きていく。