もう君がいない
「蓮、、!」
私が病院に着いたとき、おばさんもおじさんも、病室の外に立っていた。
「茉菜ちゃん、、」
すでに泣き腫らした、真っ赤な目のおばさんが、私の手を握る。
「こんなにびしょ濡れになって、、。さっき、発作が起きてね、、いま、処置中で、」
「蓮は、蓮は?」
「わからない。ただ、覚悟はしておいてくださいって、さっき先生が、、」
「そんな、、」
覚悟、、
それは、蓮の命が終わる覚悟、、
そんなの出来るわけないよ。
出来ないよ、、
「茉菜ちゃん、信じて待とう。」
そう言って、おじさんが私にジャケットを掛けてくれた。
「茉菜!」
そこに、私を追いかけて美雪も到着した。
美雪が、ずっと私の肩を抱いてくれて、
4人で、その場に立ち尽くしていた。
しばらくすると、先生が出てきて、、
「いま落ち着きました。ですが、、非常に残念ですが、もう時間がありません。意識もいつまでもつか、、
いまのうちに、話をしてあげてください。」
そう、言った、、。