もう君がいない


「なんで蓮がここにいるの?」

「こっちのセリフだよ。何やってんの?」


質問に質問で返す蓮。


「眠れなくて、、」

「だからって、こんな夜中に一人で危ないだろ。それに、茉菜怖がりじゃなかった?」

「ちょっと怖かったけど、どうしても来たくなっちゃって。」


私がそう言うと、蓮は小さな溜息をついて、

「まあ、もう高2だもんな。怖がりも少しは治るか。」

そうボソッと呟いた。



「、、蓮?」

「なんでもない。こっち座る?」

「あ、うん。」


私は蓮の隣に座った。



「わぁ〜!きれ〜い!」

「さすが山だよな。」

「だね〜。こんな綺麗な星空、なかなか見れないよね〜!」


見上げた星空は、私が思っていたよりもずっとずっと綺麗だった。


日頃見ているよりも、星の数は断然に多いし、一つ一つの輝きが全然違う。


私はそんな星空から目が離せなくなり、首が痛くなるほど見上げていた。


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