もう君がいない
「願いごと、、」
急につぶやく蓮。
「なに?」
「願いごとってさ、なんて願うつもりだった?」
「えっと、ん〜、、」
「くくくっ、決まってなかったのかよ。」
蓮には笑われちゃってるけど、
確かにそう言われてみれば、私の願いごとって何だろう。
何を願いたかったんだろう。
私の願い、、?
昔の私なら、願いは一つだった。
毎年七夕に短冊に書く願いごとも、流れ星を見たら願おうとしてたのも、全部。
『蓮の病気が治りますように、、。』
それだけだった。
迷ったことなんてなかった。
蓮の病気が治ったいま、私は何を願うの?
「蓮は?」
「ん?」
「蓮は、願いごととかないの?もし流れ星に願うとしたら、何をお願いする?」
「ん〜、俺は、、」
蓮の答えが気になって、私はチラッと横目で蓮を見た。