もう君がいない
あっ、、。
こっちに来る蓮と、一瞬目が合った。
私は慌てて目をそらし、顔をそむける。
こっちを見てる美雪と目が合った。
美雪も同じように、驚いて呆気にとられた顔をしていた。
私と目が合うと、何が何だかわからないって感じで、首を横に振った。
そうだよね。
本当に何が何だか、、私もわからないよ。
突然アメリカに行ったっきり、約束の時が過ぎても戻って来なかった。
その蓮が、いま私の目の前にいる。
気づいたら、すぐそこに蓮が来ていて、私の隣で立ち止まった。
えっ、、
なんで止まるの、、
早く席に座ってよ、もう。
私は、出来ればこのまま、知らん顔しようと思ってるんだから。
そんな私の願いも虚しく、、
「久しぶり、茉菜。」
蓮は、私に声をかけた。
周りが、えっ知り合い?とかなんとか、少しざわざわし始める。