もう君がいない
急に、とんでもないことを言い出すおばさん。
昔からそうだったけど、明日からキャンプなんて、さすがにうちのお母さんもびっくりしてる。
かと思ったら、
「いいわね〜!懐かしいわ〜!明日と明後日はお父さんも仕事休みだし。」
と、まさかの快諾。
本当にうちのお母さんとおばさんは、気が合うというかなんというか、、
私が一人で呆気にとられていると、おばさんがくるっと私の方を向いた。
「茉菜ちゃんも大丈夫?予定とかない?」
「えっ、あ、、」
「大丈夫よ〜。この子はどうせ、ぐうたらしてるんだから〜。」
「本当?よかった〜!蓮も行くって言ってたから。じゃあ決まりね!」
こうして、私が話す間もなく、明日からのキャンプが決まった。
それからは、どこに行くかとか、バーベキューしたいねとか、おばさんとお母さんですっかり盛り上がってた。
蓮も行くって言ってたって、それは二家族でってことを知ってて言ったのかな?
どんなに幼なじみだろうと、仲の良い家族だろうと、高校生の男の子なら嫌がりそうなのに。
私はそんなことを考えながら、お母さん達の会話を聞き流していた。