もう君がいない
「俺達この前キャンプ行ったばっかだよな。」
「だね。でも今度は川なんでしょ?」
「ああ。俺が、この前山行ったから川が良いって言った。」
「そうだったんだ。」
そんな話をしていたら、私はあくびが出た。
なんだか、急に眠くなってきた。
「眠い?」
「ちょっとね。でも大丈夫。」
「どうせまだ時間かかるし、寝とけば?」
「ううん、平気。」
そう言いながらも、また出るあくび。
蓮が笑う。
「無理すんなって。」
「でも、」
「いいから寝とけよ。」
そう言われ、目を閉じると、私はすぐに眠ってしまった。
眠っている間、ずっと温かかった。
眠ってて覚えてないけど、なんだかホッとする温もりがあったような気がした。
そのおかげで、私はキャンプ場につくまでぐっすりと眠れた。