相棒の世界
「ふっ、殺してやるよアルバート」
「っ……」
急に奴の声は低くなった。
「ーーー10年前の復讐だよ」
ゴクリ…
俺は唾を飲み込んだ。
首を一筋の汗が伝ってゆくーーー。
『ーーーハァ、ハァ…』
『生きているのを感じるか?
ーーーお前は今、生きてるんだよ…』
『生き…てる……』
絶望の中ーーー
生きているのか死んでいるのか分からなかった俺にーーー
生きていることを教えてくれたのはーーー
紛れもなくあんただった、ゼイルーーー
だからこそーーー
俺はーーー……
俺は剣をしっかりと握った。
「あんたを殺す、ゼイル」