相棒の世界
「痛…い…っ!!」
「ぎゃははは!いーねーその顔…!
もっと苦しんでくれよ!!」
男は楽しんでいるようだった。
ナイフの角度をかえては、俺の脚に次々と押し当ててくる。
「痛い…グスッ…痛いよ……っ!!」
「ぎゃははははは!!」
両脚の感覚はどんどん無くなっていった。
痛みだけが俺を支配していったーーー。
「ハァ、ハァ……」
ーーー痛い…
ーーー助けて…
ーーー痛い、痛い、痛い……!!!
ーーーと、その時だった。
「ーーー生きているのを感じるか?」
「…っ!」
男の発言に、俺は思わず顔を上げた。
なぜだか今までにない温かさを感じた。
「ーーー痛いか?痛いだろ?
そんなに痛みを感じているんだ…
お前は今、生きてるんだよ」
「っ!!!」
声が出てこなかった。
男の言葉にーーー涙が止まらなかった。