相棒の世界
「キャーーー!!!」
突然、すぐ近くから女性の叫び声が聞こえてきた。
途端に俺と鷹目はそっちに顔を向ける。
「まずいな……奴隷売りか。
女の赤ん坊が銃を突きつけられてるーーー」
鷹目はそう言うと、
「……っ!」
途端に赤子と女性がいる方へ駆け出した。
「鷹目!」
俺も急いで鷹目の後を追った。
「オンギャーーー!オンギャーーー!」
まだ立つこともできない小さな赤ん坊の声と、
「お願い!!殺さないで!!!」
母親らしき女性の泣き喚く声が響くーーー
「ーーーカチッ」
弾をセットする音で、俺は鷹目が何をしようとしているのかを察した。
「ーーー鷹目!やめろ!!」
俺は必死に叫んだ。
これは頼まれた仕事ではない!!
『殺し屋』である俺たちが、標的以外を殺すなど、してはいけない!!!