相棒の世界





「ーーーバンッ!」


「……っ!!」



弾が放たれる音が聞こえてきた。




そしてーーー



「バキッ!!」



銃が真っ二つに折れる音もーーー












「ーーーた、鷹目だ!!」


「逃げろ!!」



途端に遠のいて行く男たち。



鷹目の姿を見て、恐れをなしたに違いなかった。







「ーーーハァ、ハァ…」



俺は息を切らしながら、その場に立ち止まっていた。





ーーーそうだ…そうだよな……



鷹目という最強の『殺し屋』が、頼まれた仕事以外で人を殺すはずがない。



鷹目は初めから男の銃を狙っていたんだーーー











「ーーー大丈夫かい、ママさん?」



ふと、鷹目が優しい声で赤子を抱く女に話しかけた。




「……っ…」



「もう二度とこんな目には合わせるなよ?母は強くあるべしだっ」




「…は、はい!…ありがとうございますっ!!」







< 12 / 506 >

この作品をシェア

pagetop