相棒の世界
「ーーーバンッ!」
「……っ!!」
弾が放たれる音が聞こえてきた。
そしてーーー
「バキッ!!」
銃が真っ二つに折れる音もーーー
「ーーーた、鷹目だ!!」
「逃げろ!!」
途端に遠のいて行く男たち。
鷹目の姿を見て、恐れをなしたに違いなかった。
「ーーーハァ、ハァ…」
俺は息を切らしながら、その場に立ち止まっていた。
ーーーそうだ…そうだよな……
鷹目という最強の『殺し屋』が、頼まれた仕事以外で人を殺すはずがない。
鷹目は初めから男の銃を狙っていたんだーーー
「ーーー大丈夫かい、ママさん?」
ふと、鷹目が優しい声で赤子を抱く女に話しかけた。
「……っ…」
「もう二度とこんな目には合わせるなよ?母は強くあるべしだっ」
「…は、はい!…ありがとうございますっ!!」