相棒の世界
ーーーそんな時だった。
久々にゼイルと再会したのは。
「捕まえろー!!」
「奴は弱ってる!追いかけるんだ!!」
ふと、武器屋の外から人々の声が聞こえてきた。
「…なんだ?」
「なんだろーねぇー。
ーーー行くか、兎ちゃん」
「…おう」
俺と鷹目は新しい武器を手に取ると、すぐさま武器屋の外に出て行った。
「あ、ちょっと!
お客さんお会計!!!」
「ごめんおじさん!!
後でちゃんと払うからっ!」
俺は鷹目の前に、背を向けてしゃがみこんだ。
「鷹目、乗れ」
「おうっ!」
俺は鷹目を背に乗せると、声が聞こえる方へと跳んだ。
「そのまままっすぐ降りろ兎ちゃん!」
「分かった!」
俺は言われた通りの場所に降りた。
そして鷹目をゆっくり降ろすーーー。
「あっ……」
その瞬間、鷹目は急に黙り込んでしまった。
ーーーん?
一体どうしたんだ?
俺は鷹目に声をかけた。
「鷹目、何が起きてるんだ」
「…え、あ…その…」
鷹目の様子はどう考えてもおかしかった。
まるで何かに動揺しているみたいだった。