相棒の世界
「なあ、アルバート…
俺たちは家族だ、そうだろ…?
ーーーなあ、助けてくれよ…
助けてくれ、我が息子…
ーーーまた一緒に暮らそう、な?
アルバート…」
「っ!!」
ゼイルの言葉に俺は耳を疑った。
そしてーーー怒りが込み上げてきた。
『ただ利用しているだけだ!!
ぎゃははははは!!』
ーーーお前は…
俺を家族だと思っていなかったじゃないか!
俺は鞘から剣を取り出すと、ゼイルの顔に向けた。
「う、兎ちゃ「黙ってろ、鷹目」」
俺は剣を向けたままーーー
ゼイルに向かって、ゆっくりと口を開いた。
「一緒に暮らすだと?
ふっ、随分と馬鹿なことを言ってくれるな。
…俺はお前の家族でも息子でもなんでもない!
お前も俺の家族ではない!!
人を騙していい気になるな!!!
ーーー地獄に落ちろ、ゼイル。
お前などいなくていい…」
俺は剣を鞘にしまうと、その場から立ち去ろうとした。
「兎ちゃん…」
「いくぞ、鷹目」
俺はゼイルと正反対の方向へと歩き出した。
もうーーーこいつなど知らない…