相棒の世界
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ーーーとある建物の裏。
仮面の男は右手に銃を持って、建物に寄りかかっていた。
「…やっぱりな」
仮面の男は銃をクルクルと指で回すと、嫌そうに眉を寄せた。
「慕っていたんじゃないか、ゼイル。
ーーー裏切ったお前に与えられるのは…もちろん『死』だ」
ーーーふと、部下の言葉が頭をよぎった。
『私にもーーー家族が…』
「……ちっ…」
カチャッーーーバン!!
仮面の男は空に向かって、一発弾を放った。
その弾は一羽の鳥に当たり、途端にそれは地面へと落ちてくる。
ーーーパタン…
「な……っ!」
落ちてきた鳥を見て、仮面の男は目を丸くした。
『ーーー黒犬』
「っ!!」
頭の中に浮かび上がるーーー
1人の男の姿。